知っているようでじつは知らない睡眠用語

90分とは限らない睡眠サイクル

​​私たちは眠りにつくと、最初にノンレム睡眠に入ります。​ 

​​ノンレム睡眠は睡眠の深さによってステージが3つあり、浅い睡眠のステージ1から深い睡眠のステージ3へと進み、そこからまたステージ3からステージ1へ戻ってくると、1回のノンレム睡眠が終わり、その後レム睡眠に移行します。​ 

​​こうしたノンレム睡眠とレム睡眠の繰り返しを、”睡眠サイクル”と言います。​ 

​​睡眠サイクルの長さや回数は、人によってまちまちです。また日によっても、さらには一晩のうちでも、ものすごい幅で揺らぎがあります。​ 

​​よく「1回の睡眠サイクルは約90分」と言われることも多いですが、それはあくまでも平均値に過ぎません。​ 

​​ですから、「90分の倍数の時間に起きると良い」、「1サイクルが終了した時点で起きると目覚めやすい」などの考え方は、必ずしも正確ではありません。​ 

柳沢先生について

​​柳沢 正史 / Masashi Yanagisawa​
​​株式会社S’UIMIN 代表取締役社長​

1960 年東京生まれ。筑波大学大学院修了、医学博士。米国科学アカデミー正会員。大学院であった 1987 年に血管制御因子エンドセリンを、1998 年に睡眠・覚醒を制御するオレキシンを発見。31歳で渡米し、24年間にわたりテキサス大学とハワードヒューズ医学研究所で研究室を主宰。2012年、文部科学省世界トップレベル研究拠点プログラム国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)を設立。2017年、株式会社S’UIMINを起業し、代表取締役を務める。『Pokémon Sleep(ポケモンスリープ)』の開発にあたり、睡眠情報に関する監修を担当。

紫綬褒章(2016年)、
朝日賞、慶應医学賞(2018年)、
文化功労者(2019年)、
ブレークスルー賞(2023年)など受賞多数。

株式会社S’UIMIN公式サイトは​こちら